「給与水準」の低さと「離職率」の高さ

illust293

一説によると10兆円ともいわれる介護市場ですが、少子高齢化に伴い業界規模は年々右肩上がりで上昇しています。

今後も成長が期待される業界であることは間違いありません。

介護には利用者の自宅など介護を行う「在宅介護」と、特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)をはじめ介護老人保健施設、有料老人ホーム、認知症グループホーム(認知症対応型共同生活介護)などの「施設介護」があります。

前者は主にケアマネージャーやホームヘルパーが業務に当たり、後者は介護職、相談員、ケアマネージャーなどが中心となり、施設により看護師、理学療法士や作業療法士などのセラピスト、栄養士、調理師らが業務に当たるケースもあります。

介護業界は他産業に比べると「給与水準が低い」といわれています。厚生労働省による「平成21年賃金構造基本統計調査(全国)」によると、一般労働者の平均賃金は、男女計29万4500円(平均41.1歳、勤続11.4年)、男性32万6800円(平均42.0歳、勤続12.8年)、女性22万8000円(平均39.4歳、勤続8.6年)となっています。一方、介護労働安定センターが発表した「平成20年度事業所における介護労働実態調査結果」によると、介護労働者の所定内賃金は、

■平均月給 21万6489円
■平均日給 8077円
■平均時給 1121円

となっており、給与額は明らかに低いことがわかります。しかも不思議なことに、経験1年未満の平均月給と、経験10年以上のベテランの平均月給が、それぞれ19万9996円と22万7271円とさほど変わりません。

介護業界では女性が多く、また正社員率が低いことも平均賃金が低く抑えられている原因ともいえます。これでは一生の仕事と考えると躊躇してしまうのも無理はないかもしれません。