看護師の8割が辞めたい

では、看護師は離職する具体的な理由にはどんなものがあると思いますか。

ここに「日本医療労働組合連合会」が全国約3万人の「看護職員」を対象に実施した労働調査があります。それによると、仕事を辞めたいと「いつも思う」21.7%と、「ときどき思う」57.6%と合わせると79.3%と、約8割だったのに対して、辞めたいと「思わない」のはわずか15.0%に過ぎませんでした。

その第一の理由は、「人手不足で仕事がきつい」46.1%が最も多く、次いで「賃金が安い」37.0%、「思うように休暇が取れない」35.4%、「夜動がつらい」30.5%、「思うような看護ができず仕事の達成感がない」30.5%、が3割を超えています。

また、「職場の人間関係」21.1%、「家族に負担をかける」18.1%、「医療事故が不安だから」16.8%となっており、看護師の労働環境の厳しさが浮かび上かっています。

二つ目の原因は「復職しにくい環境」にあります。

現在、男性看護師も増えていますが、看護師全体の9割以上が女性です。多くの人が結婚や出産を機に退職します。

その一方、医療現場は日々進歩を重ねているため、数年離れるだけで最新医療についていけなくなることも珍しくはありません。

そのため復職する際には本来なら一定の訓練や研修が必要となりますが、新人時代のような十分な研修が受けられない病院がほとんどです。

また看護現場は不規則かつ重労働であるため、復職そのものを躊躇してしまう人も多いようです。

離職率が高いうえに復職しにくいのですから、看護師不足になるのも無理はないのかもしれません。