薬剤師の数は決して多くありません。

薬剤師にお世話になったことがない、という人はおそらくいないでしょう。薬剤師はそれぐらい身近で、それぐらい社会に不可欠な存在です。

しかし、医師や看護師に比較すると社会的評価は残念ながら高くなく、せっかく資格を取得しても薬剤師として働く人の割合は決して高くはありません。そのため、かつては「嫁入り道具」の一つともいわれ、「タンス薬剤師」という言葉もあったくらいでした。

さて、そんな薬剤師ですが高齢化や院外処方せんの発行急増に伴い、そのニーズはますます高まっています。

わが国の薬剤師の総数は267,751人で、そのうち男性は104,578人(総数の39.1%)、女性は163,173人(同60.9%)となっています。これは前回の調査と比較すると、総数で6.0%増加しています。

また、人口10万人当たりの薬剤師数は209.7人で、12.1人増加しています。

こうしたデータからみれば、わが国は薬剤師大国といえます。しかし、約26万人いる薬剤師がすべて薬剤師として働いているわけではありません。

前述したように薬剤師として働いていない人もいますし、血液センターや製薬会社や大学、バイオビジネスの研究所などで仕事をしたり、また、国や都道府県の職員として、土壌・水質検査、薬品検査、有害・有毒物質の検査などを行う人もいます。

実際、主に従事している業務の種別をみると、「薬局の従事者」は135,716人(総数の50.7%)で、「病院・診療所の従事者」は50,336人(同18.8%)、「大学の従事者」は9,276人(同3.5%)、「医薬品関係企業の従事者」は47,643人(同17.8%)、「衛生行政機関又は保健衛生施設の従事者」は6,280人(同2.8%)となっており、病院・診療所に勤務する薬剤師の比率は、皆さんが思っているほど高くないのです。